岩手生活時、我が家に籐椅子があった。
妻が実家から持ってきたもの。
リクライニング構造で、足台まで付いていた。
軽くてしなやかな素材、座り心地が良い。
特にリクライニング時の背もたれ感は快適なものがあった。
引越し後の現在、残念ながらその椅子は無い。
今にして思うと籐椅子の時間は、かけがえのないもの。
ヒュッゲな時間そのものであった。
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籐椅子
 とういす 
(河出文庫 新歳時記 平井照敏編より)
 藤の茎で編んだ椅子である。椅子の形のもの、寝椅子の形のものなどがあり、涼しげで軽やかな感じなので、夏に愛用される。
<本意>大正の頃から俳句に見られるようになった季語で、涼しげで、当時モダーンな印象があった。

平井照敏さんの一季題一句が、これ。
籐椅子や海の傾き壁をなす 山口誓子
 
籐椅子の夫の居場所にルールなく 天晴鈍ぞ孤
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